Chain〜切れない鎖〜
知らなければ良かった
季節はあっという間に過ぎ、夏休みがやってきた。
長引いた梅雨もすっかり明け、澄み渡る青い空。
終業式を行う生徒たちも、ソワソワ落ち着かない様子だった。




時間の流れは早い。

毎日を大切に過ごしてきたのに、一馬と付き合いだして3ヶ月が経っていた。



もちろん、進展はない。

あの時のキス以来。


あまり感情を剥き出しにしない一馬は、あたしを求めてくることなんてなかった。

あのキスさえ、嘘のように思えた。

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