Chain〜切れない鎖〜
こんな幸せ感じたことはない。
一馬じゃないと感じられない。
あたしをここまで釘付けにさせるのは、一馬だけだよ。





刻一刻と迫るその時間。

ベッドサイドからそれを取りだし、確かめるようにあたしを見た。







その時、頭に思い浮かんだんだ。

思い出したくもない光景を。



あいつらは、あたしを見て笑っていた。
痛みと屈辱に耐えられず、涙を流すあたしを笑った。


「汚れちゃったね、芽衣チャン」

あいつの声が聞こえた。

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