Ｃｈａｉｎ〜切れない鎖〜

時々は学校へ行き、学園祭の準備をした。

カラフルな看板が出来上がり、パスタの種類も増えた。
華のテンションも上がり、みんな学園祭成功を確信していた。



一馬と隼人たちのバンドはバンドの選考に選ばれていた。
気合い満々の隼人は喜び飛び跳ねていた。

「さぁ、平民諸君。
これから芸能人となる隼人様の歌声を、心して聞いてくれたまえ」

なんてバカなことを言いながら。




隼人の芸能界入りの夢はどうやら本気らしく、嫌がる一馬たちを無理矢理しごいて練習していた。
実際、隼人のギターの腕は素晴らしく、元気のいい歌声は人を幸せにする力があるような気がした。

初めて演奏を聞いたとき、心が震えた。
だから、隼人は本当に芸能界に入れるかもしれない。
そんな気がした。