Chain〜切れない鎖〜
あたしは一歩後ずさる。
それなのに隼人は一歩前へ出る。
本気で隼人の頭が狂っているのかと思った。

そして、あたしたちを睨む不良をものともせず、隼人はこう言った。

「君たち〜、一馬は?」





不良たちが隼人を見て、馬鹿にしたように笑う。
その光景に目を閉じたかった。
それなのに、隼人も一緒になって笑っていた。


頭がおかしいんじゃないかと思った。
空気読めないにも程がある。

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