Chain〜切れない鎖〜
「どうする?」

金髪の可愛い顔をした男が赤髪に聞く。
身体は小さいのに、態度だけは一人前だ。

「…殺るか」

赤髪はニヤリと笑い、そう呟いた。





展開が早すぎる。
何であたしたちが狙われるかなんて分からなかった。

理不尽だよ。
あたしたちは一馬を探していただけなのに。



それなのに、不良たちは問答無用で襲いかかってきた。





赤髪の蹴りを隼人が素早く避け、あたしの持っていたケーキの箱に命中する。
ケーキは箱ごと宙を飛び、ぐしゃりという嫌な音をたてて地面に激突した。

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