Chain〜切れない鎖〜
「こいつら、俺たちの邪魔を…」

慌てる不良たちに、無言で一馬が歩み寄る。

ゆっくり、一歩、また一歩と。
踏みしめる地面に亀裂が走るようにさえ思えた。




不良たちは恐怖に目を見開いて後退りした。
その様子はライオンに狙われる小鹿のよう。


そんな不良たちの隣で、スキンヘッドの不良は動くことなく倒れていた。
その毛一本ない頭には、一馬が投げたであろう空き缶が見事にはまっていた。

< 189 / 306 >

この作品をシェア

pagetop