Chain〜切れない鎖〜
「ひっ…」

思わず悲鳴を上げ、ブラウスを身につける。
ボタンを閉めながら、数時間前のことを思い出していた。




あたし、やっちゃったんだ…




初めてではない。

それなのに、あたしの心は初体験のようにときめいていた。







あたしの隣には、相変わらず綺麗な顔をした一馬がいた。

目を閉じ、少し口元が緩んでいる。

その幸せそうな寝顔を見て、思わず唇を寄せた。

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