Chain〜切れない鎖〜
「今日の不良…今さらなんで一馬に近寄るの?」

それとなく聞いた疑問に、一馬は困った顔をして首をかしげた。

それが少し不自然だった。

知らないはずがない。
何か理由があるはずだ。

一馬を見て、直感的にそう思った。



「あたしに隠し事するの?」

一馬に詰め寄る。

「あたし、何とも思わない」

言うと同時に、心の中で決心した。





遊んでたことを知った時は相当ショックだった。
でも、ショックで飛び出したあたしを見て、さらに一馬が心を痛めた。

一人ぼっちの一馬から、これ以上離れてはいけないと言い聞かせた。

< 216 / 306 >

この作品をシェア

pagetop