Chain〜切れない鎖〜
真面目一馬と不良たち
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その日はいつも以上に賑わっていた。

いつもは静かな学校が、急に今までのストレスを爆発させたかのようだった。





並ぶ出店。
風船を配る人。
店を宣伝する人。
イケメンを探す、他校から来たギャルたち。

全てがいつもと違っていた。






「さーぁ!頑張って票獲得するわよ!!」

準備を終えた教室にいる華のテンションはいつも以上だった。

さすがに今日は鉢巻き姿ではない。
みんなで時間を惜しんで作ったユニフォームを身につけている。



色とりどりのTシャツに、エプロン姿。
スタイルのいい華は、何かのキャンペーンガールのように見えた。

もちろんあたしはキッチンに立つお母さんさながらの見苦しさ。
プロポーションの悪さを呪った。

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