Chain〜切れない鎖〜
「じゃあ、神原さんに会ってください。
神原さん、一馬さんに会いたがってた…」

幼げな不良が一馬に言う。

背は低く、顔は中学生にでも見える。
それなのに彼は金髪で、他の不良と同じ学ランを着ていた。




一馬そんな幼げな不良に向かって少し笑った。

幼げな不良の顔がぱぁーっと明るくなるのが分かった。








一馬はこの世界から抜け出そうとしていた。
でも、一馬を信用して、仲間だと思っている人はたくさんいたんだ。

不良たちからしたら、裏切られたも同然なのに。
それでも、大切な「一馬さん」の帰りを待っていたんだ。

情に厚く人間味溢れるこの不良たち。

外見やすることは違うけど、いい人たちなのではないかと思った。

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