Chain〜切れない鎖〜
飛びながら一馬を見た。

ほんの一瞬、目が合った気がした。

心臓が震えた。






そんな中、後ろから聞こえる声。


「奴も落ちたな」

「…崖から転落したのは本当らしい」




慌てて後ろを振り向いた。

しかし、そこにはみんなと同じように手を振っている生徒がいるだけで、声の主なんて見当たらなかった。



京司も飛び跳ねるのを止め、後ろを見ていた。
その獲物を狙う獣のような目付きが怖かった。

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