Chain〜切れない鎖〜
兄貴
神原さんという人は、中央病院に入院しているらしかった。

二次救急の桜病院では手に負えず、中央病院にある救命センターに運ばれた。

運び込まれた時には既に危篤で、心肺停止を起こした。

その後懸命な蘇生法によって一命を取りとめたらしい。




考えただけでもぞっとした。







中央病院はもちろん一馬の故郷にある。
だから当然、いつものように電車に乗って行くものだと思っていた。




しかし、あたしの予想は甘かった。





いかつい黒いバイクに遠慮なく跨がる一馬。

そういうことは、止めたんじゃなかったのか。

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