Chain〜切れない鎖〜
「免許…」

「取った」

「不良…」

「じゃねぇ」



短い会話。

バイクに乗ること自体は何とも思っていない一馬。

ヘルメットさえ被ればいいと思っているに違いない。





仕方なく、あたしは一馬の後ろに腰を下ろした。

エンジンをかけた途端、低い轟音を上げて唸り出すバイクに、明らかに身の危険を感じた。



いかにもというバイク。
集団暴走でもするようなバイク。




「あいつら…こんなバイク持って来やがって…」

イライラしたように一馬が言った。



一馬もあたしと同じことを思ったらしく、ホッとした。

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