Chain〜切れない鎖〜
だけど、予想が外れるのが人生だ。

京司はいつものように震えたりなんてしなかった。

ただ一馬を見て、こう言った。

「お前こそ、華に手ぇ出すなよ」






空気が明らかに凍っていた。

京司の真後ろにいた不良なんか、卵が入るくらい口をあんぐり開けていた。

誰も京司が恐怖の一馬様に楯突くなんて思っていなかったんだろう。





京司はそんな空気を感じとって、にやりと笑った。

勝ち誇った笑いだった。

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