Chain〜切れない鎖〜
一馬が嫌そうに出ていったあと、珍しく華が口を開く。

勉強に集中している華は、めったに自分から話したりなんてしないから。



「桜井君、本当に崖から落ちたのかな…」

「何をいまさら」




華の言うことがいまいち理解出来なかった。

一馬は昔のことをちゃんと覚えているし、崖から落ちたなんてことは、不良たちのでっち上げなことくらい明らかだ。

華も頭がいいんだから、ちゃんと分かっているはず。

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