Chain〜切れない鎖〜
「あっ、忘れてた!」

毎度のことながら、隼人が大声を出す。
あたしはいちいちビクッとなり、一馬は相変わらず無表情。


「ミナちゃんとデートするの、忘れてた!」

「は?」

「俺の、彼女3号」

「彼女3号って…」

「芽衣は5号にしてあげてもいいよ?」

「そうじゃなくって…」



あんた、それって二股どころじゃなく、五股って言うんだよ。

そう言おうとした時には、既に隼人の姿は消えていた。
忍者のように。
落ち着きのない人だ。
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