Chain〜切れない鎖〜
「一馬はねぇ、遺伝子が違うから」

「…遺伝子?」

「うん、こう見えても代々医者の家系」

「じゃあ、一馬も医者に…」

「なんねぇよ」

一馬はそう言い放って去っていってしまった。

確かにあの性格で医者になったら困るかもしれない。
患者さんにいらない心配かけるだけかもしれない。

そんなことはどうでも良く、良家の子供という事実と頭がいいという事実が重くのしかかった。
ますます釣り合わなくなるじゃん。
そう呟いていた。
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