Chain〜切れない鎖〜
「ちょっと、あんたたち、芽衣に何する気?」

綾の声が聞こえる。
キンキンと響く透明な声なのに、どこか遠い世界から聞こえてくるようだった。

そして綾の声よりずっとずっと近くで、あたしの心臓を凍らせ、身体を震え上がらせる声がした。



「また、犯してやるよ」


…え?



恐る恐る視線を上げる。
アイツじゃありませんようにと必死で祈りながら。





そんな私の祈りは儚く終わる。

目の前にはやっぱりあいつがいて、いつものように三人の子分がいた。

会うのは数ヶ月ぶりなのに、前とちっとも変わらない嫌らしい目付きで笑っていた。





高校になって、こいつらとは離れると思っていた。
それなのに、何かにつけて絡んでくる。

あたしはこいつのオモチャでしかない。
力でねじ伏せられて、メチャクチャにされる。



こんな人生、もう嫌だ。

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