Chain〜切れない鎖〜
久しぶりに一人で帰る道は少し物足りなかった。
中学生の時はいつも一人で帰っていたのに。
あの時は、一人でいることが幸せだった。
でも今はみんなでいる方が面白い。
一馬が変わったように、あたしも少しずつ変わってきたんだ。

有頂天になって、隼人が唄っていた歌を口ずさんだ。





しかし、山ばかりでないのが人生だ。

あたしの気分が上がると、次は必ず谷が訪れる。
深くて深くて底さえ見えない谷。
そんな谷は突然訪れるのだ。

< 96 / 306 >

この作品をシェア

pagetop