年下彼氏。*ハツカレ*


お風呂上がりなのか、まだ微かに湿っているシトラスの匂いがする長い黒髪

その髪をを一房口元に持って行ってキスをする


「まだちゃんと乾いてないよ?」

「だっだって乾かしてるのに千颯くんが来るから・・・」

「ん?じゃぁ帰る」


俺は玲をソファーの上に座らせると立ち上がった


「じゃぁ、またね」


にっこりと笑顔でソファーから離れた


「っ・・・」


一歩二歩踏み出すとパーカーの袖が後ろに引っ張られた


くくっ、玲、可愛すぎ


玲の反応を楽しみながら振り返った


「どうしたの?」


答えがわかっていても聞きたくなる


「い、いかないで・・・」


最後の方は微かに聞こえた程度だけど、満足


「ん?なに?」


更に俺は玲に答えさせる


「こ、ここにいて・・・」




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