年下彼氏。*ハツカレ*
お母さんはお父さんの左腕に触れて同意を求めた
でも、お父さんはバックミラーでチラリとあたしを見ると
「玲にだって仕事があるだろ?」
「明日くらいあたしが送りますよ、ね?」
「玲を困らせるな、彼氏の1人くらい居るだろ?なっ?玲」
“彼氏”って…まさかお父さん千颯くんのこと知ってるの?
まさか、ね?
「あら、玲彼氏がいるの?なら、家に連れて来ればいいのよ!そうだわ!護も正美さんも帰っちゃったし?」
「母さん、いい加減にしなさい」
はしゃぎかけてたお母さんをピシャリと黙らせたお父さん
「玲、アパートまでは送るから」
「う、うん。ありがとう」
助手席のお母さんはしょんぼりと肩を落としていた