時と種族を越えて
七不思議〜池の龍〜
私は、音楽室を飛び出した後、池に向かった。
由紀音「こんな小さな池に、龍なんか居るのかな?」
私は、呟き池を覗き込む。
由紀音「底が見える………」
山崎「龍は、湖に居る妖怪よ。」
後ろから、いきなり声を掛けられ、びっくりして振り向くと、山崎先生が立っていた。
由紀音「どうして、付いてきたんですか?」
山崎「桜の木の下の悪霊が、気になってね。私じゃ、祓えないし。」
由紀音「えっ?本当に居るんですか?」
白守も、本の憑喪神達もそんなこと言って無かったのに………
山崎「何度か、微かに邪悪な気を感じたわ。一瞬だけど、とても邪悪な気を。」
私は、山崎先生の言葉に寒気を覚えた。
私は、悪霊との闘いが得意では無い。
悪霊との闘いが得意なのは、弟だ。
由紀音「先生、その気は霊気でしたか?」
山崎「………霊気とも、妖気とも違ったわ。どちらかというと、霊気に近かったけど。」
霊気に近い、霊気でも妖気でも無い邪悪な気………
私は、唇を噛み締めた。
そんなものは、一つしか考えられない。
悪霊と化した、精霊だ。
_
由紀音「こんな小さな池に、龍なんか居るのかな?」
私は、呟き池を覗き込む。
由紀音「底が見える………」
山崎「龍は、湖に居る妖怪よ。」
後ろから、いきなり声を掛けられ、びっくりして振り向くと、山崎先生が立っていた。
由紀音「どうして、付いてきたんですか?」
山崎「桜の木の下の悪霊が、気になってね。私じゃ、祓えないし。」
由紀音「えっ?本当に居るんですか?」
白守も、本の憑喪神達もそんなこと言って無かったのに………
山崎「何度か、微かに邪悪な気を感じたわ。一瞬だけど、とても邪悪な気を。」
私は、山崎先生の言葉に寒気を覚えた。
私は、悪霊との闘いが得意では無い。
悪霊との闘いが得意なのは、弟だ。
由紀音「先生、その気は霊気でしたか?」
山崎「………霊気とも、妖気とも違ったわ。どちらかというと、霊気に近かったけど。」
霊気に近い、霊気でも妖気でも無い邪悪な気………
私は、唇を噛み締めた。
そんなものは、一つしか考えられない。
悪霊と化した、精霊だ。
_