時と種族を越えて
私達が来たのは、この学校の敷地内で唯一、桜の木の植えられている場所だ。


山崎「何も、居ないみたいね。」


由紀音「居ますよ。」

神聖な力の中に隠された、邪悪な力。
この木に宿っているのは、精霊なんかじゃない。
邪神だ。



私は、深呼吸をして呼吸を整えると、四枚の札を取り出し、走り出した。


由紀音「東を守るは、青龍。南を守るは、朱雀。西を守るは、白虎。北を守るは、玄武。」

呪文を唱えながら、桜の木の四方に、札を置く。

由紀音「四方の守護者、この地を守りたまえ!この木に取り憑きし邪神を沈めたまえ!」


札の放つ眩い光が、桜の木に絡み付く。


それと同時に、桜の木の枝が根が暴れだす。


由紀音「っ!」


山崎先生が、桜の根に捕まった。


このまま、封印すれば山崎先生も巻き添えになりかねない。




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