時と種族を越えて
由紀音「冬夜は、まだ幼いから理解出来ていないけど。」

私は、苦笑いを浮かべて言った。


白守「妖狐に親を殺されたのに、私を受け入れたお前は、心が広いんだな。」

白守の言葉に、私は再び苦笑いを浮かべた。


由紀音「だって、両親を山田さんに殺されました。全国の山田さんを怨みますって言ってるのと似たような物じゃない。黒狐に親を殺されたから、妖狐全てを怨むなんて。」

白守「似てないだろ。人間と妖狐じゃ、種族が違う。」

白守が、呆れたように言った。


由紀音「そんな事は、どうでもいいわ。生きていることに、変わりは無いんだから。」

私は、微かに微笑みを浮かべて言った。





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