時と種族を越えて

由紀音「今は、恋人です。」

私の顔は、真っ赤だっただろう。


綾香「ふぅーん、やっと由紀音にも恋人が出来たんだ。」

綾香が嬉しそうに言った。


由紀音「綾香こそ、恋人を作らないの?」

綾香「私はいいの。それより、真紀。」

綾香が、微かに微笑んで言った。

綾香「連れていくわ。森の祠に。白雷様は、祠から出れないから。」

綾香の言葉に、私と真紀は首を傾げたが、直ぐに理解した。
白雷は、祠に封印されているのだろう。


真紀「白雷は、祠に封印されているの?」

綾香が、頷く。

綾香「えぇ。だから、会う為には祠に行かないといけないの。」


由紀音「じゃあ、放課後。暗くならない内に、行きましょ。私と白守も一緒に行くから。」


こうして、私達はあの山―私が邪鬼に遭遇した――登ることになった。


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