赤い夏休み計画
「じぃーんーっ」
窓の外から陽気な声。
僕は部屋の窓を開けて彼女の姿を確かめた。
「しゅっぱぁぁっつ!!」
張り切る幹は、キャミソールにミニスカート…とにかく露出が高かった。
思春期で、朝の僕には、危険過ぎる…。
「そんな格好ー!?」
まだ朝早いが、僕は構わず声を張り上げる。
準備万端(?)な幹の姿を見て、寝巻を脱いで着替える。
「今、下半し―――」
「言うな!!」
僕は彼女の言葉を遮る。
まったく、誇りも胸もない奴。
「待たせんなよぉ!」
聞こえた声に僕は返事をせず、簡単に荷物をまとめた。
携帯電話と財布のみだけれど。