流星群にお願い
「流れてくださーい」

私は呟きます。

流星群のかわりに涙がつう、と流れるのがわかりました。

しかし、それを拭うことすら忘れ、ただただ、流れてください、と頼みます。

彼らに見せたいのです。

亡くなった今、このことが心残りで霊になった彼ら。

そんな彼らに。

「流れてくださーい」

しかし、私にできることは空にお願いをすることだけです。

「流れてくださーい」

お願いです。
どうか、どうか彼らに――…

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