ノン・レス



あっという間にスピーチの順番

人前でマイクで話すのに緊張するやら

あなたの前で失敗しないか緊張するやら



とにかく

あがりっぱなしでしたが。


でも

スピーチっていうちゃんとした形で

アキラに、いつも支えてくれてありがとうって

お礼を言えて良かった。


「失敗しないかって、ハラハラしたぞ!」

そう言いながらも

山口君は、わたしのスピーチをほめてくれた



「泣いて何も言えなくなっちゃうかと思って

わたしもハラハラだったよ~」と

女子はまた、全員涙目だった



宴会が終わっても、名残惜しくロビーに残るわたしたち

「イズミ、2次会行くだろ?」


山口君が声をかけてくれた


「うん、せっかくみんなに会えたし

もっとしゃべりたいから行くつもり!」


ワインでほろ酔い気分のわたし

ゴキゲンで答える


「お前がしゃべりたいのは、

田村だろー?」


山口君はにやけながら

からかってきた


わたしは

ワインのせいではなく

さらに顔がほてるのを感じた




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