Boys Kissシリーズ・『小悪魔とのキス』
「フフッ。キミって素直だよね」

そう言って笑うが…どう見ても、「単純だ」と言われている気がしてならない。

罰が悪くなり、オレはアイツの手を握って、口元から離した。

「…言いたいことはそれだけ? なら金輪際、オレに関わらないでほしい」

きっぱり言うと、アイツの目が大きく見開いた。

「悪いけど、オレは男を恋愛対象に思わないし、考えられない。だけどお前の行動をどうこう言うつもりも無いよ。人それぞれだし」

恋愛のことに口をはさむ権利なんて、誰にも無い。

結局、自分自身が満足していれば、周りからどう言われたって幸福を感じるものだ。

だから…オレは何も関与しないことを決めた。

「ただ学校で派手な動きをするのはやめたら? みっともないと思う」
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