バレンタインの憂鬱
と、急に部屋のドアが引かれた。
耳をくっつけてた私達は揃って弟の部屋に倒れ込んだ。
「…っててて…。」
顔を上げると竜也が怒った顔で私達を見下ろしていた。
「何してんだよ…。」
竜也はため息混じりに言った。
「なんでわかったのよ。」
お母さんがびっくりして言った。
「二人共声でかいから。」
私とお母さんは顔を見合わせた。
そういえば最後のほうは、声の大きさ気にしてなかったかも…。
「まっ、それは置いといてさ〜。彼女さんは〜??」
私は竜也を押し退けて、彼女さんを見ようとした。
「あっ!バカッ!!」
竜也が私の視線を遮ろうとするけど、ムダムダ〜!!
ばっちり見ちゃったもんね〜。