バレンタインの憂鬱
「あっ!どうも初めまして。竜也君と同じクラスの佐山といいます。」


部屋に居たのは、ふわふわした髪のかわいい子だった。


「あっ、初めまして。竜也の姉です〜。」



竜也の奴〜。どうやってこんなかわいい子を…。


「これからもうちの息子をよろしくお願いしますね〜。」



お母さんなんか手まで握っちゃってるし。



佐山さん、軽く困っちゃってるよ。



「ほら、さっさと出てけよ二人共!!」


竜也が私達の背中をぐいぐい押してきた。



「え〜、もうちょっといいじゃん。」


「そうよ!ケチケチしないでさ少しぐらい、いいじゃない!」


私とお母さんが口々に文句を言ったけど、結局追い出された。




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