バレンタインの憂鬱
「ちょっと、真由〜?何私の顔見つめてるのよ。」

愛が苦笑しながら言っている。

「私がもし男だったら、絶対愛を好きになると思う。」


「何それ〜。私だって男だったら真由を好きになってるよ。」


「まさか〜。愛に比べてなんも取り柄のない私なんか存在すら気づかないでしょ。」


「え〜そんなことないよ〜。」


そんなことなくないよ。私なんかに気づかないって。



「部活終わるってよー!」

部室の前で同級生の子が呼んでいる。


「わかったー!!」


私と愛は打ち合いをやめて部室に走っていった。







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