青春グローリー

そんな中、私に誰かタックルして来た。


『ギャッ!!!』


「色気のねぇ声~」


黙れ!!
そこの大食い!!


「俺、切澤 太一ッス!!よろしくッス田原先輩!!」


私に抱きついて来た切澤と名乗る少年はニカッっと笑った。


え、何この子。

激カワなんだけどっ!!


『私は田原 柚希だよ!!ぜひ仲良くしてっっ!!!』


「はい!!」


すると、杉本君が私と切澤君を引き離した。


「太一?そんなにくっついたら田原さんが困るだろう?」


いや、むしろ歓迎しちゃいますよ。


そう思いながら私は購買のパンを食べ始めた。


「よく食べるのだな」


向かい側にいる糸目の子に言われた。


「確かに普通の女子と比べると、結構食べてるね」


杉本君にまで言われた。


『食べたいから食べる、それが普通でしょ?』


私はR陣を軽く睨みつけながら言った。



「フフ、やっぱり君は面白いね。ねぇ、田原さん」


『何か?欲しいって言ってもあげないよ。自分で買って来てよね』


「違うよ。田原さん、俺達テニス部のマネになってくれないかな?」



『・・・・・・真似?』


「違いますよ!マネージャーですよ!!やってくれますよね!?」


切澤君がツッコミをして来た。


『嫌だ』


「何でッスか!!?田原先輩なら大歓迎ッス!!」


『ありがとう。でも、いくら切澤君に頼まれてもやらない』


< 12 / 24 >

この作品をシェア

pagetop