青春グローリー
「本当うるさいわね(イラッ」
真里の視線の先にはR陣+ファンが昇降口にいた。
あれじゃあ教室に行けないじゃん!!
『真里、どうしよ・・・。』
「仕方ないわね。本当は関わりたくなかったんだけど。」
そう言って真里は私の手を掴んで昇降口に向かった。
『ちょ、待って!!何するの!?』
「何って邪魔だからどいてもらうのよ。」
『えぇっっ!!?』
そうこうしている内に昇降口まで来てしまった。
そして真里はR陣の近くへ行って
「どいてくれないかしら?通れないんだけど。」
と、R陣を軽く睨みながら言った。
するとR陣の1人の男子が気付いた。
「あぁ、ごめんね。」
と言って道を開けてくれた。
「どうも。」
真里は軽く頭を下げてそこを通った。
『す、すいません。』
私も頭を下げて真里の後を追った。
「柚希。あの人は【杉本 精太】って言って、テニス部の部長だから気を付けなさいよ。」
『う、うん・・。』
「何なのあの子達!」
「杉本君に向かって失礼にも程があるわよ!!」
「本当、生意気!」
ファンの子達の話は私にも、真里にも聞こえた。
「気にすることないわ。ほっときなさい。」
『分かってるよ!』