空に架かる虹

そうアッサリ言われて

これ以上

何を言えば分らなかった。


「あ、じゃあ…
それでいいです」


あたしは

そう小さい声で言って

お金を差し出した。



「半分でいいよ」


「え?」


「だって、交換なんだし…半分でよくね?」


「あ…そうですね」


残りのお金を財布にしまう。


「連絡取りたいからさ、メアド教えて」


「あ、はいッ」


携帯を取り出して

彼に渡した。


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