ピンクグレープフルーツ
「わけわかんないしー。ちょっとは女の恋心わかれっつーの!!!」
山口が帰ったあと、來衣は教室で叫ぶ。
「なに、お前。渡さなかったの?」
ハンド部で、山口と仲良いい男子に聞かれた。
來衣が山口を好きってことはハンドボール部内にバレている。
その男子に、今日のことを相談していた。
「うん…」
と、さっきのことを話した。
「お前なぁ…」
「いや、そういわれても…」
「ひきとめろよ!」
やっぱ、あそこで引き止めるべきだったのかなぁ…?
やっぱり、後悔してしまう。