砂のお城
家に着き、入部テストに合格したことを告げると父さんも母さんもそれはそれは嬉しそうだった。
「で?晴は城南を受験するの?」
「は?いや、無理だろ。物理的にも学力的にも」
もちろん、行くつもりなんてなかった俺は母さんの言葉を笑い飛ばす。
が、そんな俺に母さんは爆弾を落としたのだ。
「なんだぁ、残念。優花ちゃんが城南受けたって聞いたから、晴も城南に行くと思ったのに」
ちょっと待て。
いま、なんつった?
「優花?」
「そう、あれ?言ってなかった?」
聞いてねえよ!
「雨が晴を居候させてくれるっていうから楽しみにしてたのにぃ。なんだ残念。でも、そうよね。晴、お馬鹿さんだものね」
「…受ける」
「え?なぁに?」
白々しく、母さんは嫌味なくらいの笑顔を貼り付けて、俺に尋ねる。
「よく、聞こえなかったんだけどなぁ」
母さんの隣で父さんは笑いを堪えてるし。
この人たちは、俺の気持ちを知っていて、からかっているのだ。
「だから!城南受験する!」
俺は見事に、両親の策略に嵌まってしまったのだった。
「で?晴は城南を受験するの?」
「は?いや、無理だろ。物理的にも学力的にも」
もちろん、行くつもりなんてなかった俺は母さんの言葉を笑い飛ばす。
が、そんな俺に母さんは爆弾を落としたのだ。
「なんだぁ、残念。優花ちゃんが城南受けたって聞いたから、晴も城南に行くと思ったのに」
ちょっと待て。
いま、なんつった?
「優花?」
「そう、あれ?言ってなかった?」
聞いてねえよ!
「雨が晴を居候させてくれるっていうから楽しみにしてたのにぃ。なんだ残念。でも、そうよね。晴、お馬鹿さんだものね」
「…受ける」
「え?なぁに?」
白々しく、母さんは嫌味なくらいの笑顔を貼り付けて、俺に尋ねる。
「よく、聞こえなかったんだけどなぁ」
母さんの隣で父さんは笑いを堪えてるし。
この人たちは、俺の気持ちを知っていて、からかっているのだ。
「だから!城南受験する!」
俺は見事に、両親の策略に嵌まってしまったのだった。