蝙蝠伯爵-ｺｳﾓﾘﾊｸｼｬｸ-
それから二人は毎日楽しく過ごした。


いや、敢えて言うならカタリーナ自身が時嗣と共に過ごす時間を有意義に過ごしていたと言える。


なぜか時嗣は夜の間しか人間になれなかったのでどんなに仕事で疲れていようとカタリーナは半夜までは時嗣と一緒に過ごした。


たまに時嗣はカタリーナを心配し寝るように促すが彼女は大丈夫だと言う。




しかし時が経つにつれそんな気遣いなど殆どされなくなった。


一緒にいても時嗣は常に上の空。


たまに話しかけるといつもの無表情に加えて不機嫌さも混じるようになった。


なぜこうなってしまったのか思い当たる節が見つからずカタリーナは嫌われたのかと不安になる。
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表紙・目次

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