蝙蝠伯爵-コウモリハクシャク-
予知し始めてから数分、どうやらこれが最後らしいというビジョンに辿り着く。


そこは白井自身の家であった。



(俺家で死ぬのか?でもなんで…)



疑問を抱きながらも予知を続ける。


時間帯は夜。


外では雨が降り続いている。


時折遠くで雷の音もする。


人生最後のシチュエーションにしては随分とよろしくない。


そんな事を思っていると予知の中の白井は台所の水道をひねり皿を洗い出した。


ちょうどその時。



ゴロゴロ

ピシャーン!!



「うわぁっ!」



予知の中でいきなり雷が家に落ち、予知をしていた白井の脳に激しい痛みが走る。



「くっ…つぅ!!」



あまりの痛さに白井はその場にうずくまった。
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