蝙蝠伯爵-ｺｳﾓﾘﾊｸｼｬｸ-

それから早くも三週間が過ぎ運命の日。


相変わらず風邪が長引き咳をしている。


それどころか、前にも増して咳が激しくなった。


それでも白井はいつも通り占い師に専念している。


あの未来予知では落雷があった時、外は真っ暗だった。


普段夕方から夜にかけて仕事をしている白井が夜に家にいるという事は仕事を終えて帰宅した後ということになる。


つまり今日は仕事を終えても帰宅しなければいい。


そう考えた白井はここまではいつもと同じように生活した。



「ゲホゲホッ！よし、今日はそろそろ店仕舞いするかな。」



頃合いを見計らい店仕舞いをはじめる。


まだ雨は降ってはいないが少々雨の匂いが漂ってきた。


夕方の天気予報でも今晩は雨が降り、少々荒れるともいっていた。


白井は片付ける手を早める。