蝙蝠伯爵-コウモリハクシャク-
次に目を覚ました時の目の前は知らない天井だった。



(俺、死んだのか?)



薄目を開けて周りを確認する。


だが、どうも天国のそれとは違う。


言うならば病院。



「病院!?ゲホッ!」



白井はガバッと勢いよく起き上がる。


ついでにむせた。


すると近くにいた看護士がかなりびくついた。



「あっ、しっ白井さんまだ動いてはダメですよ!今先生読んで来ますから!」



看護士は白井の体をベッドに横にするといそいそと医者を呼びにいった。


白井は自分の頬を叩いた。



バチン!



痛い。


夢じゃない。



「生きてる?でも何で?」



確かに未来予知をした時、落雷にあったあとの自分の未来は見えなかった。


なのに生きている。


今まで予知が外れた事なんてない。


疑問に思った白井は目を瞑り予知をし始めた。
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