蝙蝠伯爵-ｺｳﾓﾘﾊｸｼｬｸ-

するとそれと同時に女子高生も姿を消した。



「やっぱり。」



それを確認すると再び明かりを付ける。


同時に女子高生も再び現れた。



「そして、朝は足音が途切れる事はないのに夜の路地や暗い道を歩くと途切れてしまうのは光がないから。光がないところに影は生まれない。つまり暗いと影であるお前自身は姿を現すことは出来ない。」



チラッと彼女を見るが相変わらず怪しい笑みを零している。



「おまけに、この家から見て学校は東にある。だがら一日の太陽の動きも加わってずっと後を付けられるかたちになってたんだ。」


「…よく分かったね。」



事の真相を全て話し終えると今まで黙っていた女子高生が初めて口を開いた。


すると次の瞬間、女子高生は全身黒い影になって誠に襲い掛かった。


驚いた誠はとっさに電気を消そうとしたが、間に合わずそのまま床に倒れ込む。