蝙蝠伯爵-コウモリハクシャク-
「取り敢えず無事家に着いたな。」
哲志が家に無事到着をし一先ず胸をなで下ろす。
さすがに家の中まで入ったら不法侵入になる。
尾行していた上で不法侵入はまずい。
それに哲志は中学、高校と見事に皆勤だった。
俺が知っている限り“超”が付くほどの健康体なので夜突然倒れるなんて事はないはずだ。
今日会った時も元気そうだったし。
だから俺は家が見える距離で一晩中見張ることにした。
よく見てみると哲志の家の屋根の上にあの金髪がいる。
しかも相変わらずニヤニヤしながらこちらを見ている。
かなり不気味だ。
だが奴の事は無視し張り込みを続行する。
俺は途中コンビニで買ったおにぎりにかぶりついた。