蝙蝠伯爵-コウモリハクシャク-
ガタッ
シャワーを浴び終えたカタリーナが部屋に戻る途中人形のある部屋から物音が聞こえてきた。
(まさか泥棒!?)
カタリーナは恐る恐る部屋のドアをゆったりと開き中の様子をうかがう。
するとそこには一人、月明かりを浴びながら立っている者がいた。
それは紛れもなく彼女の知っている者、いや物。
カタリーナは動揺を隠せないまま部屋のドアを開ける。
「人形さん?」
人形は声に気付きカタリーナの方を見た。
「よう。」
信じられない事に人形は人間になっていたのだ。
カタリーナが驚き言葉を失っていると人形は近付いてきた。
「お前、名はなんという?」
「えっ…カッ、カタリーナ・マイアー…」