蝙蝠伯爵-ｺｳﾓﾘﾊｸｼｬｸ-

深夜、可南子はお風呂に入らずそのまま一時を待った。


当の本人は気合い充分で、音がしたら直ぐに飛び出して行けるようにしてある。



「さぁ、いつでもかかってきなさい！」



戦闘モード全開でその時を待つ。





しかし一向に誰も上がってこない。


時計を見るともう一時十五分になる。


いつもなら一時きっちりに聞こえる足音が今日に限って聞こえない。



「別に音がしない方がいいけど、何も人がスタンバイしている日に限って…」



興ざめした可南子は諦める事にした。



「明日は絶対に怒鳴ってやる。」



仕方なくお風呂に入る事にした。