蝙蝠伯爵-コウモリハクシャク-
ピチャ

ピチャ

ピチャ



水道の口から水が滴り落ちている。


古橋はその蛇口を閉めると水は止まった。



「おかしいな…何で水通ってるんだろ?」



首を傾げて鏡を見た。


そこには自分以外にもう一人映っている。



「村上さん!?」



振り返って見るが誰もいない。


もう一度鏡を見て確認する。


そこには確かにもう一人映っている。


だがよく見てみると村上ではない。


そいつは真っ白な病院着を着ている。


もう一度ゆっくり後ろを振り返る。


すると今度はそこに髪が無造作に伸びた人っぽい人が立っていた。



「ひっひゃぁぁ!!」



古橋は驚き洗面台を背に後退しようとする。


するとそいつは光る何かを握った右手を高く振りかざした。



「うっうわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」



右手は古橋目掛けて振り下ろされた。
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