甘めな恋愛ショート集
昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。
「……もう少し、駄目?」
駄目だよね、と思いつつ
アタシは期待を込めて聞いた。
しばらく、待ってから
「駄目じゃないですよ」
そう彼が言ったので
「あー…好き好き大好きっ」
アタシは力いっぱい抱き締めてから
彼の顔を覗き込んだ。
今度は、
ちゃあーんと
黒斑の眼鏡の奥の瞳に
アタシが映っていて
なんだか恥ずかしい。
そう思って、
少し頬が染まった。