6cm
その夜。


変わらずメールしていた時。


明良から、

『…凄く会いたい』

と言う言葉が飛んできた。


あたしは躊躇わなかった。

『あたしも…会いたい』





『だけど夏々、仕事だよな?』

『うん…お昼なら平気だけど』

『昼間だと人に見られちゃうよ(笑)』

『え?キス?』

『そう(笑)恥ずかしいじゃん』




『仕事終わらせて…始発で行っちゃおうかな』



その言葉に、心臓が少し跳ねた、気がした。


彼はフリーのクリエイター。
ある程度その日の仕事を終わらせれば、
時間は作れると聞いていたけど…。


でも、あたしも会いたい。

会って、明良に触れたい。

そう、思ってしまったんだ…。




『あたしはいいけど…明良はいいの?』

『…ねぇ、電話で話そう?ダメかな』



あたしは自分の携帯の番号をメールで送る。

程なくして、見知らぬ番号からの着信が入った。


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