6cm
『…真愛が背伸びして、俺にキスするのを…
 想像してしまいました。
 すんません(笑)』

『(笑) 首に腕回したりして?』

『それいいね!』


…ドキドキ。
してしまった。

…あたしも想像してしまったから…。


『いいこいいこのオプション付で(笑)』

『それやばい(笑)なでなで好き!』

『いっぱい撫でてあげるよー』


…夜中だからかな。
脈が早くなる。

暫く、そんな事もしてないなぁと。
そう思うだけで、
この人にされてみたいと、
会いたい気持ちが膨らんでいく…。



『どんなキスが好き?』

『唇の感触、確かめるような…軽いやつ』

『いいね。俺もそーゆうの好き』

『唇、気持ちいいじゃん』

『うん。じゃあ抱き締めてそんなキスして撫でてあげる』



…ドキドキドキドキ…。

鎮まれ、心臓…。



『あー、何かキスしたくなってきたなぁ(笑)』

『…あたしも(笑)』

『するならロマンチックなとこがいいね』

『お台場とか?(笑)』

『じゃあお台場デートする?(笑)』

『人に見られたら恥ずかしいよ(笑)』

『暗いから平気だよ』



キスをする為だけに会う約束をしてしまいそうな、
そんな空気…。

あたしは…その空気に飲まれそうになっていく…。





その時。
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