初雪が、温もりでとけたとき
まだ早いこの時間。
由季ちゃんはできなかった課題を、一生懸命していた。
雪乃はそれを見てるだけで嬉しくて、笑みがこぼれた。
「ここ、解んない。」
「ここはね…。」
由季ちゃんは、けっしてノートを写そうとはしない。
『自分でする!』と言う。
そのせいで、間に合わなくて先生に怒られ、部活に遅れ、また顧問に怒られても、自分でやる。
そんな由季ちゃんだから、人気があるんだと思う。
「よっし!終わった!」
「少しだったもんね。昨日何時までしてたの?」
「2時!」